福太郎ブログ

柔道整復師の学習ブログ

福太郎式学習術

こんにちは、福太郎です。

 

今回はちょっと解説を休憩して、これからどんな風に勉強をしていけばいいのかについてお話ししようと思います。

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まず、勉強を始めようと思った時に何から勉強していくのがいいのかについて。

このブログがまさにそうなんですが、「医療系学生以外の一般人でも医学知識を身につけて、自分の健康を管理し、100年の人生をコントロール出来るようになる手助けをするブログ」を目指して頑張っています。

 

そのためにいきなり循環器の話を始めて心筋梗塞とは、、、とか解説するなんてことはしていません。そういう話を理解するために必要な土台となる知識をせっせとまとめております。

 

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ちょっと図を描いてみましたがこんな感じです。

 

人体の構造と心臓の働きを知った上で心筋梗塞の勉強をすることで病気の原因や自分の状態、医師が提案したリハビリ内容の目的を理解することが出来ると思います。

 

しかし、そういった土台の勉強というのは原理の説明ばかりで眠くなってきたり、「で、どういうこと?」となったりしてしまうので時々臓器の話や病気の話を例に出して説明することでイメージしやすいまとめを目指しています。

 

では今回の本題の「福太郎式学習術」について。

 

この勉強をするために専門書を開いてみた勉強熱心な方なら経験があると思いますが、「人体解剖図」や「正中面」「矢状面」「ゴルジ装置」「鞍関節」や「ホメオスタシス」など医学用語が満載です。

 

これは他のカテゴリでも同じで、「プロキシサーバ」や「IEEE」「ディレクトリ」などパソコンについて勉強しようとすればその用語が出てきますし、サッカーなら「オフサイド」や「フォワード」「バイタルエリア」などという用語があります。

 

こういった用語を知らないと基礎分野の勉強をしていても全く何をいっているのかわかりません。

 

なのでまずは用語が何をいっているのかを学ぶとスムーズに学問に入っていくことができます。

 

問題はこういった用語を始めからまとめてあるものがそうそうないということですがw

 

例えば正中面や矢状面というのは体を見る向きの呼び方です。正面から見て体のど真ん中をスパっと切った時の面が正中面と言い、どこでもいいので正面からスパッと切った時の面が矢状面と言います。

 

つまり正面から縦にスパッと切った面を矢状面と言い、その中で真ん中の面のことだけを正中面と言います。

 

 

これを理解していると解剖学の内容が読みやすくなります。

例えば「心臓は正中面のやや左側に位置し、心尖は第5肋間に位置している。」というのは心臓が体の真ん中よりちょっと左にあるんだ、、、というのは今までの知識でわかると思います。

 

しかし「心尖」と「第5肋間」という新しい単語が出てきました。

 

心尖というのは心臓の先端の尖った所のことです。

第5肋間というのは12本ある肋骨の5、6本目の間のことです。

 

つまり、心臓は真ん中よりちょっと左にあり、しかも端っこが少し尖っている。この尖っている所はさらに外側=左側にあって肋骨の5本目と6本目の間にある、ということがわかります。

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こういう知識がついてくると、心電図検査で電極をつける位置がどのへんかということや、AEDの電極パッドをどの辺につければいいのかという理解が出来るようになってきます。

 

ということで脱線しましたが、まずは基礎知識をつけることが専門的な知識を学ぶために必要だということです。

 

長くなりましたので今回はこのあたりで終わります。

ぜひバックナンバーを読んで基礎的な単語を復習しておいてください。

 

次回も「福太郎式学習術」の続きを説明していきますのでお楽しみに!

物質の移動、受動輸送や能動輸送について

こんにちは、福太郎です。

 

今回も前回に続き物質の移動についてです。

 

前回は拡散、浸透、ろ過について説明しました。これらの共通点はどれもエネルギーを使わずに勝手に物質が移動するという点です。

 

どういうことかと言うと、水を下から上に移動させるにはポンプなどを使って持ち上げる必要があります。パスタ機からパスタをニュル〜と出すためには手でハンドルを回す必要があります。

 

しかし、拡散、浸透、ろ過にはそういった外部からのエネルギーが必要ないのです。

拡散は濃度の濃い方から薄い方へ勝手に広がっていきますし、浸透は溶媒に引っ張られて勝手に水が引き寄せられます。ろ過も血行があれば血圧で勝手にしみ出していきます。

 

拡散させるためにうちわで扇いだり、浸透させるために反対から水を押したりしていません。

 

こういった移動方法を「受動輸送」と言います。受動的、つまり周りの環境に影響されていつの間にか起こる現象というわけです。

 

反対に移動させるためにわざわざエネルギーを使用する移動方法があり、これを「能動輸送」と言います。

 

能動的というのは自主性を持って自ら行うことを言います。つまり物質を移動させなければいけないので、わざわざエネルギーを使用して無理やり物質を移動させます。

 

この能動輸送で有名なのがナトリウムポンプです。

 

重力で上から下へ落ちたり、濃い方から薄い方へ広がったりするように、電位にもプラスとマイナスがあります。

 

そして体内には無数のイオンが存在しそれぞれのイオンが+やーの電位を持っています。

 

電流を流すとモーターが動いたりLED電球が点灯したりするように、筋肉や神経も電気によって動きます。この電気が体内のイオンの電位差によって生み出されるので、脱水になって皮膚から塩分が外に出ていってしまったりカルシウム不足になったりすると筋肉が痙攣したり意識がモウロウとしたりします。

 

ちょっと話を戻します。。。

 

電位差は細胞内と外とで+側ー側というように決まります。なのでNa+が細胞内に入ると+の電位になっている細胞外に出るのは電位差てきに不自然になります。

 

細胞外が+の電位になっている=+イオンの濃度が濃い=細胞内の方が+イオン濃度が薄いので+イオンが細胞内にあるときは濃度を保つために細胞内に残るのが自然です。

 

しかしNa+は細胞外に必要なイオンなのでエネルギーを使用してでも移動させる必要があります。ということで「ナトリウムポンプ」を使用してーイオンであるカリウムと交換しながら移動させます。

 

 

物質の移動、浸透圧やろ過について

こんにちは、福太郎です。

 

今回は物質の移動についてです。

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理科の授業でも習う言葉ですが浸透と言う現象が細胞間で起こります。水に食塩や砂糖を溶かして水の移動をみるものですが、人間の体内でも同じように水の移動が行われます。

 

生理学においては3つの移動を説明します。

<拡散・浸透・ろ過>の3つです。

簡単に説明して見ましょう。

 

⑴拡散

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文字通り物質が広がっていく現象です。透明な水に僕の大好きな午後ティーをたらせばじわぁ〜と広がって行ったり、ビンの蓋を開けたら匂いがふわぁ〜と広がって行ったりするのが拡散です。

また、気体同士、液体同士だけでなく、気体と液体の間でも拡散は起こります。

 

例えば水素水や炭酸水のように気体が液体内に溶け込んでいる状態はご理解ください。

人体では肺の中でこの拡散が起こっています。吸い込んだ気体の酸素が毛細血管内の血液に拡散するのです。

 

⑵浸透

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浸透とは膜で隔てられた液体において水があっちに行ったりこっちに行ったりする現象のことです。食塩を入れた塩水とただの水を半透膜を隔てて接しさせると食塩水の方にどんどん水が通り抜けていきます。この時に水が移動する力のことを浸透圧と言います。

 

水の中に何か物質があると、その物質が水を引き寄せる力のことです。上の例では塩が水を引き寄せるので、水だけの方から塩水の方へどんどん水が移動していきます。

 

人体では細胞と毛細血管や細胞間質液の間で起こる現象です。細胞内にはただでさえ核や小器官が存在しますし、ナトリウムなどの溶媒もあります。なので循環している血液の水分が細胞に浸透したり間質液の水分が細胞に浸透したりします。

 

塩分の多い食事をすると血圧が上がると言いますが、これは消化吸収した塩分が血液内に留まり水を引き寄せることで血液量が増加します。血管の太さや伸び具合はすぐに変わるものではないので同じ管の中を通る液体の量が増えればパツパツになって圧力が上昇する=血圧が上がると言うことですね。

 

 

逆に腎不全の患者さんは下半身がすごくむくんだりします。これも同じ原理で、余分な塩分などの物質を捨てるための腎臓が悪いので体内に不要物が残りやすくなります。

 

この塩分などが血液中に留まり続ければ血液量が増しますが、限界があります。その限界を超えて吸収された水分は血管をしみ出て細胞間質液が増えます。そうすると細胞が溺れるくらい水でひたひたになってしまい下半身がむくんでいきます(重力で下に落ちるから)。

 

こんな感じで「浸透」と言う現象はたびたび出てきますのでしっかり覚えておいてください。

 

⑶ろ過(濾過)

ろ過は腎臓で行われる物質移動です。毛細血管にはかなりの大きさの穴が空いており、水だけではなく物質やイオンも通します。腎臓は上でも書いた通り、多すぎていらない物質や水分を排泄する臓器なので、毛細血管の穴を通して色々なものが捨てられます。

 

料理が好きな人はわかりやすいと思いますが、「こす」ことと同じです。

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毛細血管も血流があり常に流れているので、水が流れ続ける圧力が存在します。この水圧(毛細血管圧)で毛細血管の穴から物質が外に押し出されることをろ過と言います。

 

じゃあ血管の水分は無くなるのかと言うとそうではありません。

小さい穴は空いていますが、血球などの大きいものは血管内に残るので、これらの大きな物質が浸透圧を持ち血液がカラカラになるのを防いでいます。

 

これを膠質浸透圧と言います(膠質と言うのはタンパク質のことです)。

 

 

長くなったので、物質の移動を一旦区切ります!

 

次回は受動輸送と能動輸送についてざっくり解説します。お楽しみに!

ゆる〜く「細胞」

こんにちは福太郎です。

今回は解剖学について解説していきます。

 

今日のテーマ「細胞」

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細胞は人体を構成する最も小さい構造体です。

この細胞が集まると組織となり、組織が集まると器官になります。

筋細胞⇨筋組織⇨筋肉

 

では細胞はどのような構造になっているのでしょうか?

図を交えて解説していきましょう。

 

人間の細胞は基本的に脂質二重層からなる細胞膜で覆われています。この細胞膜のところどころいにチャネルという出入り口や糖鎖というアンテナがあることで他の細胞や臓器との連携を行なっています。

 

内部には欠かせない核があり、その他生命活動を行うための様々なものが一緒に入っています。

 

生命活動に必要なエネルギーを生み出すミトコンドリアや、ホルモンを生産する小胞体、物質を加水分解するリソソーム(ライソソーム)などがあります。

 

核もバラしてみると、核膜という膜に覆われておりこれには小さな穴が空いています。その中に核小体があるんですが、この核小体にDNA情報が保存されています。このDNA情報を元にホルモンを生産したりするのに先ほどの小さな穴(核膜孔)を通って行くのです。

 

 

また、みんな大好き核分裂の時に重要なのが中心小体です。この中心小体は普段は細胞内に存在しますが、分裂の際には両端に集まり、分裂したDNAが集まる中心になるのです。そして核がそれぞれの中心小体に巻きつき新たな核(核小体)となります。

 

 

ちなみに、冒頭でご紹介した細胞膜の脂質二重層は今後重要な知識になりますのでしっかりを覚えておきましょう。

 

なぜかというと、ホルモンや消化器官でまた出てくるのですが、油は水を弾きますよね?(知らない人はサラダ油に水をかけてみましょう)

つまり、脂質で覆われているということは水が細胞膜に弾かれるということになるんです。

 

人体の不思議ですね笑

 

これはあえてそうなっていて、例えば、いつでも細胞内に入っていいものは脂質で覆えば弾かれずに取り込まれることができますし、欲しい時以外は細胞内に入って欲しくないものは水で覆っておけばうっかり入ってしまうことを防げるからなんですね。

また、各臓器の解説の時に出てきますので、今は「脂質二重層」という細胞膜の構造があることだけ覚えておきましょう。

 

ではまた次回!

 

初めまして、福太郎です!

初めまして、管理人の福太郎です。

 

このブログでは誰でも医療知識を身につけられるように、基本となる解剖生理学をメインに記事を書いていこうと思っています。

 

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まずは簡単に自己紹介を!

・商業高校卒業

小学生の頃からパソコンが好きだったので商業高を選び各種ビジネス・パソコン資格を取得。

・サッカー専門学校中退

中学から部活で続けていたサッカーを職にしたいと思い、サッカーの専門学校へ進学。そこでコーチ・審判を専攻するも周りとのレベルの違いに挫折し中退。

柔道整復師資格取得

サッカーに関わる夢を捨てきれずに柔道整復師養成学校に入学。怠けすぎて1年留年するも成績優秀者で卒業。

接骨院に就職

独立開業を夢見て接骨院に就職するも、労働環境のキツさに挫折。開業して成功は今の時代難しいことを痛感。

・家電量販店に就職

派遣という形でソフトバンククルーになる。元々のパソコン好きも興じて順調に成績を上げる。

毎日きつかった接骨院とのギャップですごく楽しかったw

・なんやかんやで主夫なう

4人の子育て奮闘中のパパです( ´∀`)

 

 

こんな感じの福太郎ですが、このブログを始めようと思ったきっかけはというと、、、

元々人に教えるのが好きで、柔道整復師学校時代もクラスメイトによく教えていました。高校3年の時も教員免許を取りに大学に行くか迷ったほどです。

 

しかし、柔道整復師の教諭になるためには実務経験が3年以上必要なので、今からでは現実的ではないなと、、、

 

さらに言うと、正直すでに飽和している柔整師を増やす職場に行っても、教諭も飽和するのではないかと言う漠然とした脱力感がありました。3年キツい接骨院で働いて教員資格を取ってまでやることかなと。

 

 

 

 

さらにさらに言います。

医療において大切なことはケガをしないこと、病気にならないことだと学生時代から思っていました。

 

ケガをしたから接骨院に来る→治ったら来なくなる→収入が止まる=怪我人がいないと成り立たない職業???

 

誰かを助けたくて取った資格なのに、自分の生活を成り立たせるためには誰かがケガをしないといけない。。。?

 

これが引っかかっていました。そして、この矛盾を解決する方法は、全ての人にケガをしないための知識を広めること。ケガをしたら再発しないための知識を提供することでした。

 

しかし、ケガをしないための教育で収入を作るとなるとどうしていいのかさっぱり思いつきません。有名な医学部教授ならまだしも資格を取ったばかりの新米柔整師です。

 

 

と言うことで、このブログではみなさん一人一人がセルフマネジメントができるように、医療の基礎知識である解剖生理学+病理学・一般臨床学が身につけられることを目標に運営していきます。

 

柔道整復師免許や医師免許は取らなくていいのかと言う方もいるでしょう。

 

「誰かの力になるために国に認められた資格を持つためには免許は必要です。」

しかし、日常生活で自分の体を気遣うためなら資格はいりません。

 

このブログで知識が身についた時に、それでもこの知識を職業にしたいと思ったら養成学校にぜひ入学してください。全力で応援します!

 

こんなところでご挨拶は終わりにさせて頂きます。

ぜひ次回以降もご覧ください。